仕事柄、責任感を強く植え付けられている看護師は、辞めたいと思うことを「甘え」かもしれないと考えてしまいます。
しかし、人間関係や職場環境を自分の手で変えていくことはできません。職場があきらかに非常識だと判断できるなら、辞めたいと思うことは「甘え」ではないでしょう。むしろ、辞めるなら早いほうが、その後の時間が有意義なものになります。
「辞めたい」と思うことを「甘え」と見るか、そうでないかによって取るべき行動は違ってきます。
- 辞めたいのは甘えかも…：今の職場で耐えていく。そのうち慣れる可能性はある。
- 辞めたいのは甘えじゃない！：転職に挑戦する。活き活きと働ける環境を本気で探す。
今の職場で働き続けることは、本当に自分が望んでいることなのか。それをよく考えることが、辞めたい気持ちへの答えになります。
看護師の辞めたいは甘え？
看護師が辞めたいと思うとき
- 人間関係がうまくいかない。
- 夜勤がきつい。
- 看護職の責任感に耐えられない。
- 職場環境が悪すぎる。
看護師で「辞めたい」と思うことは常々あるものです。それが「甘え」なのかもしれないと、自分の弱さを疑ったことがある人は多いかもしれません。
とくに入職したばかりの頃は、人との関係性や忙しすぎる職場環境にふり回されて、だれもが苦しい思いをするものです。
看護師が「辞めたい」と思うこと自体は「甘え」とは言い切れません。あまりに追い詰められてしまった場合は、その場所・環境から離れることで自分を守ろうとするのは自然なことだからです。
人間関係がうまくいかない
看護師2年目です。人間関係がうまくいかず仕事を辞めたいと思っている私は甘えでしょうか。新人の頃から同じ病棟で働いていますが未だに先輩方が怖く話しかけられない、病棟で浮いてる様な感じがあり馴染めません。また、病棟に配属されてから誉められた覚えがありません。誉められたい訳ではないといったら嘘になります。毎日理不尽な事で怒られ、誉めらる事もなく、私が病棟にいると迷惑なんだろうな、申し訳ないと思っています。これって誰もが通る道なんですか？乗り越えられそうもなく辞めたいと思ってしまっている私は甘いですか？
看護師の場合、辞めたいと思う理由でもっとも多いのが人間関係の悩みです。
人間関係がうまくいかない原因が自分にもあると思うなら改善の余地はありますが、先輩看護師たちの間で悪口・陰口が横行していたり、派閥同士で仲が悪かったりすると自分の努力では修復できない問題です。
どうしても耐えられないなら、辞めることを検討したほうが解決は早いでしょう。自分のことを甘いと考える必要はありません。
夜勤がきつい
4月から看護師になりました。半年経つのですが、夜勤が嫌でやめたいです。うちの病院は、夜勤の間患者さん全員（20人）を1人の看護師でみます。フリーといって、補助をする看護師は２つの科で1人いますが、常にわからないことが聞けるわけでもありません。責任が重いし、不安だし、怖いです。また、夜勤というのが苦手です、夜勤だと朝方立っててもとても眠くなるしきついので辞めたいです。上司に言ったら、むしろ眠くなるなら肝が据わってる、と言われてしまいました。私の考えは、これは甘えでしょうか？
新卒で入職して半年も経つと、順調にいけば夜勤がはじまります。生活リズムが崩れるせいで、身体的にも精神的にもきつくなるのは仕方ないことです。
ひとり立ちしたせいで今さら聞きにくい雰囲気もあったり、なんとか1人で対処していかなければならないというプレッシャーも感じます。
ただ、夜勤はしだいに慣れていくものです。「夜勤で眠くなるくらいなら肝が据わってる」という上司の言葉は、間違いではないでしょう笑
看護職の責任感に耐えられない
看護師1年目です。辞めたいです。就職して3ヶ月、私は循環器とHCU兼任の部署に配属され勤務しています。希望の科ではありませんでしたが、人気がかなり高い科だったので嬉しく思っていました。先輩も怖い人はいるけど比較的優しくて、同期もいい人ばかりです。しかし辛くて仕方が無いです。人の命を預かっているという責任感と勤務の忙しさに耐えられず辞めたいという気持ちが募っています。家に帰っても疲れて動けず仕事が嫌だと泣きながら横になるだけ、休日も疲れすぎて動けません。みんなそうなのかなと思って同期に相談しても皆大変だけど楽しいと言っていて自分は甘えなのかと落ち込むだけで話すのが嫌になりました。
配属がHCUやICUだと責任の重みを感じる度合いが違います。1年目で治療室に配属された場合は、緊張感や忙しさ、指導の厳しさに加えて、人命を預かる責任の重みに押しつぶされそうになります。
このケースでは、先輩も比較的優しく、同期もいい人ばかりという働きやすそうな職場が恵まれています。個人的には、人に恵まれているなら絶対に辞めない方が良いと思います。
人命を預かっている責任感というのは、看護師という仕事の使命です。もし、すでにインシデントを何回か起こしていて平常心で働けなくなるほど自信を失くしているなら、辞めたいという思いは「甘え」ではないかもしれません。
職場環境が悪すぎる
看護師2年目で転職してまだ1週間ですが、すでに辞めたいです。もともと総合病院に勤めていましたが、結婚、出産で他府県に引っ越す状況となったため退職。転職活動をはじめ、今の有床クリニックに就職しました。しかし、衝撃的なことばかりで正直今すぐにでも辞めたいです。清潔不潔は皆無。患者さんは入院してから1度も入浴しない、清拭の日も決まっておらず週に１回できればいいほう。オムツもコスト削減といい、濡れていても変えない。コミュニケーションが取れない人ばかりですが、患者さんの前で平気で「もうそろそろ死ぬ」などびっくりする発言をします。もう見てるのが辛いです。そして、薬剤のダブルチェックをしない。怖すぎて点滴を触る時動悸がとまりません。言い出したらキリがないほどです。尊敬できる人もいない、スキルアップなど到底望めないようなところにいても仕方がないと思い早く退職したいです。しかしまだ1週間。こんな短期間で見切りをつけるのは早すぎでしょうか。甘えでしょうか。
患者を看取る施設があるというのは聞いたことがありましたが、この病院がそうなのかもしれません。実在するとは…。
規律のしっかりしている総合病院で働いていた看護師にとって、こんなメチャクチャなクリニックは衝撃的だろうと思います。いつ事故が起きても不思議ではないし、事故を隠しそうな雰囲気すら感じます。
職場環境が異常だと判断できる場合は、早めに辞めるほうが良いです。何か事故があったときに、自分に責任を被せられるようなことがあったらたまりません。
1週間の短期間で見切りをつけることは「甘え」ではなく、英断と言えるでしょう。転職先がヤバいことに気付いたら、さっさと辞めるのが正解です。
社会保険に加入する前なら、職歴に書かなくて済みます。
甘えでしょうか？という甘え
甘えでしょうか？という甘え
- 甘えであることを少なからず自覚しているから、「甘え」という言葉が自ら出てくる。
- 「ひどい職場だね、辞めたいと思うのは甘えじゃないよ。」と言ってもらえることに期待している。
ウェブ掲示板では、辞めたいと思っている看護師たちの「辞めたい思う自分は甘えでしょうか？」という声をちらほら見かけます。
厳しい見方をすると、「甘えでしょうか？」と質問する態度にこそ甘えが見えます。「甘えじゃないよ」と言ってほしいという魂胆があるように感じたのは私だけじゃないと思います。
確かに人命を預かって重い責任を負いながら働いている看護師の仕事はハードなもの。とくに病棟で働く看護師のキツさは、一般的な仕事とは比べものにならないと感じます。
- 看護師同士の関係性
- 夜勤がある労働環境
- 経験年数による縦社会
- 人命を預かる責任感
- 急変やミスへの緊張感
などなど。看護師という働き方は、辞めたいと思ったことが無い人のほうが少ないでしょう。
「辞めたい」と思ってしまうほどの理由があるせいで転職すら考えさせられるのは、決して「甘え」なんかではない。ということに自信を持つべきです。
転職は甘えじゃない理由
- 転職したいと考える自分のことを、「我慢強くない」とか「忍耐力がない」などと思う必要はないから。
- むしろ、転職という厳しい選択をしてまでも、次の新しい仕事に挑戦しようとしているから。
- 同じ時間を嫌々過ごすか、活き活きと過ごすかで、看護師としての成長はぜんぜん違ってくるから。
仕事がら、強い責任感がつちかわれてきた看護師だけに、転職したいと思ってしまう自分を「甘え」と感じてしまいがちです。
でも、我慢強さや忍耐力が足りないのでは？と思う必要はないでしょう。なぜなら、今まで十分に耐えてきたからです。
辞めたいほど自分を追い詰めている原因は何なのかというところをよく考えなければなりません。
辞めたい気持ちを我慢すると、このまま今の職場で働き続けていくことになります。それが自分にとって望ましいことなのかどうかが、辞めたいという気持ちへの答えになります。
人間関係や職場環境が「辞めたい」気持ちの原因だった場合は、転職することで解決できます。
まとめ
- 先輩看護師たちの間で悪口・陰口が横行していたり、派閥同士で仲が悪かったりすると自分の努力では修復できない問題。どうしても耐えられないなら、辞めることを検討したほうが解決は早い。
- 夜勤は生活リズムが崩れるせいで、身体的にも精神的にもきつくなるのは仕方ないこと。ただ、夜勤はしだいに慣れていくもの。
- 人命を預かっている責任感というのは、看護師という仕事の使命。インシデントを何回か起こしていて平常心で働けなくなるほど自信を失くしているなら、辞めたいという思いは「甘え」ではない。
- 職場環境が異常だと判断できる場合は、早めに辞めるほうが良い。転職先がヤバいことに気付いたら、さっさと辞めるのが正解。
- 辞めたいと思うほどの理由があって、転職すら考えている。という自分の気持ちが「甘え」などではないことに自信を持つべき。
- 辞めたいほど自分を追い詰めている原因は何なのかというところをよく考えなければならない。
- 辞めたい気持ちを我慢すると、このまま今の職場で働き続けていくことになる。それが自分にとって望ましいことなのかどうかが、辞めたいという気持ちへの答えになる。
- 辞めたいと思った時点で、一度、医療系の求人サイトを見てみると良い。ほかの病院・施設の条件や環境が求人情報として集約されているので、辞めるかどうかの判断基準にもなる。