看護師の転職サイトとは、ほとんどが紹介型転職サイトです。アドバイザーが転職活動をサポートしてくれるため、次のような人に向いています。
- なるべく早く転職したい。
- 転職がはじめてで、やり方が分らない。
- 病院の内情(職場環境など)を教えてもらいながら転職先を選びたい。
転職がはじめての場合は、「どうやって転職サイトを使うのか」「自分は転職サイトを使っていいのか」といったところが気になるかもしれません。
紹介型転職サイトの使い方・手順
- 転職サイトに登録する
- カウンセリングを受ける
- 求人を紹介してもらう
- 病院・施設と面接する
- 内定をもらい入職する
転職サイトは、すでに転職を意識している人なら、まちがいなく利用価値を感じられるでしょう。
仕事の悩みや転職活動のやり方について相談できます。
いまの職場環境に悩んで転職を考えている人なら、アドバイザーの情報力を頼ることで転職の成功率は格段に上がります。
もくじ
看護師転職サイトの使い方
転職サイトに登録する
転職サイトの登録画面では、希望の職種や簡単な経歴を入力していきながら利用登録します。
まずは求人数が多い転職サイトに登録すると、たくさんの求人情報を見くらべながら良い職場を探しやすいです。無料で利用できます。
カウンセリングを受ける
登録から数日のうちにカウンセリングの連絡があります。
転職の意思確認や、希望条件(給与・残業なし・土日休みなど)のヒアリングがおこなわれます。希望条件は、伝え忘れがないように箇条書きにまとめておくと良いです。
求人を紹介してもらう
希望条件に合う求人を紹介してもらえます。もし希望と違うなら断って構いません。どう違うのか、本当は何を希望するのかを伝えなおすと、紹介の精度は高くなるはずです。
紹介された求人だけでなく、サイト内で公開されている求人に良いものがあれば、紹介をお願いすることもできます。
病院・施設と面接する
転職サイトが面接の調整をしている間に、アドバイザーのサポートを受けながら書類を作成して渡します。
面接対策もしてくれます。病院・施設の内情や雰囲気を知っているだけあって、面接対策は心強いです。
内定をもらい入職する
面接がうまくいって内定すると、就職日の調整に入ります。給料など待遇についても本人に代わって交渉してくれます。
入職したあとは慣れるまで苦労するものですが、転職サイトによっては入職後のアフターフォロー(相談・ヒアリングなど)をしてくれます。
転職サイトに登録すると、まずカウンセリングを受けることになます。いままでの職歴(具体的な仕事内容など)、どのくらいの期間で転職したいか、転職先の希望条件などをアドバイザーと話し合います。
もし、転職の意思が固まっている状態なら、アドバイザーから求人を紹介してもらえます。
転職サイトの上手な使い方
- 求人の理由:その病院・施設はなぜ今回の求人を出したのか。
- 決まらない理由:その病院・施設の求人が現時点で決まっていない理由はなにか。
- 求人の期間:その病院・施設の求人はいつから出されているか。
- 求人の頻度:その病院・施設は求人を頻繁に行っているか。
- 離職率:その病院・施設の離職率はどのくらいか。
看護師が長く働きつづけることができる良い職場に転職したい。という思いはみんなが持つものです。紹介型転職サイトは、病院・施設と日常的に連絡を取り合いながら付き合ってきているので、ある程度の内情を知っています。
「この病院、また看護師が辞めたのか…」とか「急性期の師長さん、性格ちょっとキツいんだよな。」とか、なかなかの情報通だったりして、話を聞くと面白いです。
転職サイトを利用するときは、求人の理由や離職率などを質問して、良い転職先を見極めるヒントとなる情報を聞き出すのが、転職サイトの上手な使い方です。
求人の理由
「この病院、なんで今回の求人を出したのか…わかりますか?」
その病院・施設はなぜ今回の求人を出したのか。
前任の看護師がどんな理由で辞めたのかを、転職サイトの担当者が知ってる場合があります。
婚姻や妊娠などの理由で辞めたなら納得できます。でも、辞めたのが新卒の看護師なら何かありそうな気配を感じます。
「新卒の看護師さんが2人つづけて辞めちゃったみたいで、急いで募集してるから決まりやすいですよ。」なんて言われたら、辞めておいたほうが無難です。
決まらない理由
「この病院、今まで決まっていないのはなんでですか。」
その病院・施設の求人が現時点で決まっていない理由はなにか。
パッと見で条件が良いのに、なぜか自分に紹介される求人もあります。もしかすると、なかなか決まらないせいで病院・施設から「急いでくれ」とせっつかれて自分に紹介してきたのかもしれません。
いろいろ理由を考えられそうですが、どうも看護師が辞めがちなので経歴が長い人に絞っているとか、院長のクセが強すぎるので忍耐強そうな人を紹介しようとしているとか。
貧乏くじを引かされないように、なぜ現時点で決まっていないのかを聞いてみると良いでしょう。
「いろんな方にすすめているんですけど、なかなか決まらないんですよね。」と言われたら、「そうなんですね、じゃあ私もやめておきます笑」と言って断りましょう。
求人の期間
「この病院の求人っていつから出されてるんですか。」
その病院・施設の求人はいつから出されているか。
求人が長く続いているということは、転職者が何らかの理由で敬遠しつづけている可能性があります。見学や面接に行ったときに何かイヤな雰囲気を感じて断っていたりすると、なかなか採用に至らないので求人が出つづける状態になります。
求人の期間が長い病院・施設は避けた方が無難です。逆に考えるとわかりますが、良い求人というのは短期間で採用が決まって転職市場からサッと消えていきます。
求人の頻度
「この病院、しょっちゅう求人出してる感じですか。」
その病院・施設は求人を頻繁に行っているか。
看護師がすぐ辞めてしまう病院・施設は、しょっちゅう求人を出しています。転職サイトの担当者も当然、求人の頻度が多い病院を知っています。
求人の頻度が多い病院・施設は、避けたほうが良いでしょう。ただ、病院・施設の規模が大きいと求人の頻度は高くなります。よく看護師が辞めている病棟や部署などを教えてもらえたら判断材料にできます。
逆に、あまり求人を出さない病院・施設もあります。「この病院が求人を出すのは珍しいですよ。早い者勝ちですね。」と言われたら、迷うことはありません。
「私、受けます!一番早い面接でお願いします。」と言って面接をお願いしましょう。看護師がぜんぜん辞めないほど働きやすい職場である可能性が高いので、ほかの人に取られる前に面接を受けるのが良いでしょう。
離職率
「この病院の離職率ってわかりますか?どのくらいですか。」
その病院・施設の離職率はどのくらいか。
出典:厚生労働省
離職率とは、一定期間(厚生省のデータは1年間)における在職者のうち辞めた人の割合です。紹介された病院・施設の離職率を聞いてみると、看護師が働き続けやすい職場かどうかの判断材料にできます。
医療・福祉業界の離職率は、15%前後で推移しています。紹介された病院・施設の離職率が「20%くらいですよ」とか言われたら、ちょっと危ないと思ったほうがいいです。
優良な病院・施設の場合、離職率は一桁台です。
転職活動を網羅する使い方
看護師の転職サイトのほとんどは紹介型転職サイト(エージェント)ですが、ほかには自分で求人を探して自分で応募できる求人サイトがあります。
紹介型転職サイトと求人サイトの2つを併用することで、転職活動の手段を網羅することができます。
紹介型転職サイトは、希望条件を伝えておけば、その条件に合った求人を紹介してもらえます。アドバイザーが付くので、転職活動の方法や仕事の悩みなどを相談することもできます。
一方、求人サイトは、自分のペースで求人を見て応募することができます。スカウト機能付きのサイトなら、プロフィールを置いておけば病院・施設から声をかけてもらえます。
転職への意思が固まっていない人は、紹介型転職サイトで相談しつつ、求人サイトで情報収集しながらスカウト機能で声がかかるのを待つ。といった効率のよい転職活動ができる状態をつくれます。